田村麻実さん:ワーホリ中につかんだパン修行の道

インタビュー

タイミングと縁に恵まれた1年間

3カ月前まではパン屋未経験で、基本的なパン用語すら知らなかった私がこうして理想の職場で働けているのは不思議な感じです。本当に恵まれていると思います。

 

1年間振り返ってみると笑えるくらい色々なことがありました。

 

7月にブレーメンに来て2月の終わりまでは語学学校に通っていっぱい友達もできました。

11月に受けていたB1クラスの先生が私には合わなくて1カ月お休みを取りましたが、今思うとそれが転機になりました。

 

その時に初めてブレーメンから外に出たんです。初めて違う街も見て、パン屋さんをたくさん見たり、学校生活以外のことにも目がいくようになり、一旦立ち止まるきっかけになりました。

 

それまでは、朝学校に行って、午後は学校帰りに図書館で復習して、夜寝てまた学校に行って…という繰り返しの生活をしていたので。加えて土日はアルバイトで朝早起きしなければいけませんでした。全く休みがない生活をしていたので、そこで初めて休みがとれました。

 

私には何が必要なのかを立ち止まって考えて。

新しく学校で出会った日本人の子にタンデムパートナーの探し方を教えてもらったりもしました。それまでもずっとタンデム探ししたいと思いつつ時間がなくてできなかったのが、時間ができたと同時に偶然すぐに見つかることもできました。

 

学校を休んだ時にギヤが変わったというか、これまで真っすぐだったのが、角度が変わって進めるようになったかんじですね。

あれがなかったら、ただ淡々とドイツ語を勉強してバイトして1年終わってたかもしれません。

ブレーメンの家主さんが所有しているガーデンにて。お友達と果物の収穫🍎

当初の計画では、最初半年はバイトしないつもりでいたんです。半年くらいドイツ語をがんばって勉強して、仕事がみつけられるまでのレベルにしようと考えていました。

それが偶然、同じクラスだった日本人に紹介されて、ドイツに来て2週間目からバイトを始めることができました。

 

予定していたよりも前倒しで収入を得ることができたので、今プラクティクムを無償でやっていても余裕をもって生活していけています。

 

このために最初のクラスに日本人がいてくれてバイトを紹介してくれたのかなと思うと、本当に運に恵まれていたなと感じます。

 

バイト先は日本人経営のお寿司屋さんで、土日だけのキッチンでの仕事だったので、接客のストレスもなかったですし、たまにお寿司ももらえていいことばかりでした。

スタッフはアジア人中心に色々な人がいましたけど、みんな優しかったです。厨房のタイ人のおじちゃんが朝ご飯を作ってくれて一緒に食べたり、ベトナム人のおばちゃんが私の大好きなリッターチョコを持ってきてくれたり。私の最終日には春巻きを作ってくれたりもしました。

 

今でもブレーメンに帰ったらバイト先のみんなに会いに行きたいし、そこがあるからブレーメンを家みたいに感じています。

ブレーメンの音楽隊と一緒に♪

「今しかない!」ドイツに来ることを決断するまで

松本さんのことを偶然インターネットで知って最初に連絡したのは1年半くらい前ですよね。

そこから実際に出発できるまでに時間がかかってしまったんですけど、家族の事情で「もう無理だ、ドイツに行くことができないだろうな」という状況があったんです。それが解決して無事に来ることができました。

 

それまでは、自分の人生だし自分がやりたいことはいつでもできると思っていたのですが、家族の事情や周りの状況で、自分のやりたい気持ちだけではどうしようもできない、動けないこともあるんだということを初めて知りました。

 

自分の気持ちだけでは動けない時期が1年くらい続いて、やっとその状況が解決したときに「今しかない。すぐにやらなきゃダメだ」とそれまで躊躇していたのがすぐに動けました。

 

最終的に、行くと決めてから3カ月ほどで出発することができました。

 

松本さんに相談した時は出発を6月にするか7月にするかで迷っていましたよね。最終的に授業のスケジュールの兼ね合いで7月出発に決めましたが、今振り返ると出発のタイミングもよかったです。

 

もし6月に出発していたら、バイトを紹介してくれた日本人にも出会えていなかった。最初が変わったら出会う人も変わるしクラスメイトも先生も変わる。

偶然てすごいですよね。

 

今のことを言ってしまうと、もし1カ月早くドイツに来ていたら私のビザはもうあと2日で切れてしまう。そういうことを考えるとタイミングってすごいと思います。でも、そのタイミングでも自分にいいようにはなるんじゃないかな、とも思います。

大好きなブレーメン

正直、実際に来るまではYoutubeの動画やガイドブックを見ても雰囲気がよくわからなかったんです。でも着いた初日に街を散歩して、一目ぼれしました。

その日はすごく晴れていたので、川もあるし、「こんなにきれいな街があるんだ!」って。本当に感動したのを覚えています。

 

他の人からするとブレーメンは特に何があるわけでもないので、学校で出会う子たちも「ハンブルクに行きたい」とか「他の街に行きたい」と言いますけど、私はブレーメンが大好きです。

サッカースタジアムもすぐそこにありますし、スタジアムが川沿いにあるのでいつもスタジアム目掛けて散歩しています。すごく幸せな時間です。

 

街でもなく田舎でもなく丁度いいです。何より緑が多い気がします。都会が好きな人にとっては暇な街かもしれないですけどね。

みんなにもおススメ!ワーホリ生活中、ブレずに目標に向かい続けられた秘訣

私がドイツに来る前にやったこととして、やりたいことを書き出してくるのは本当におすすめです。ドイツに来てからも何回も見直してます。

 

毎日したいこと、中間でしたいこと、行きたいところ、その他などをリストアップして、できたものにはチェックして消していってます。

 

来る前は興味があったけれど、途中で興味がなくなるものも出てきますし。このリストを毎回見直していたので、自分がブレないようにするのに役立ちました。

これを書いてきたのと来なかったのでは、生活が全然違ったと思います。

 

このリストを度々見直しながら、毎回変わらないものが自分のやりたいことなんだって。リストの中でまだできていないことも、本当にやりたいことであればこの先いつかできるだろうし、できないものは必要のないものだと思うので。

アウトプットしておくのはすごく大事だと思います。

 

ドイツには色んな可能性があるし、行動したもん勝ちだと思います。

逆にドイツでは遠慮したらつぶれていく。

ドイツでの生活は、まずみんなが夢をスラスラと語る事にショックを受け、「ここで自分もこれをやる。って目標を決めてそれに向けて行動していかなきゃ負けちゃうし、みんなの中に入っていけない。自分もこういうことをやりたい!って私も本音で話したい」思ったことから始まりました。

 

そのように思わせてくれた目標をもって生きている人たちに出会うことができて本当にドイツにきて良かったと思います。

 

人との出会いでいうと、バイト先で出会った日本人のサッカー留学の子たちも印象的です。

地元にいたら絶対に出会えていなかった人たちばかり。

目的があって来ている人が多いのがドイツはいいなと思います。

グレーミッツでの老夫婦との出会いを通して見えたもの

日本にいた時は、考え事するときによく庭の草取りをしていたので、グレーミッツ滞在中に煮詰まってきたときにも「草取りしたい!」衝動に駆られたことがあって。そこで、近所のすごく仲のいい老夫婦のハーブガーデンで草取りをさせてもらえることになりました。

一緒におしゃべりしながら草取りをして仲良くなって、最後お別れの挨拶にクッキーを持っていったら「いつあなたが帰ってきても良いように草残しておくからね」と言葉をくれましたのもいい思い出です。

 

その2人の仲のいい姿から、ちょっと先の未来ではなくて、自分が定年退職して落ち着いたときの理想の姿を見せてもらえました。

 

いままですごい先の未来のことを考えたことなかったのですが、家族がどうあるべきかとか、自分がどういう家族を持ちたいかとか。田舎だったからこそ見えたことかなと。

 

 

この1年で田舎のグレーミッツとブレーメンみたいな普通の街とで生活をして、ドイツ人の豊な生活や考え方を田舎で見せてもらって、若い人のいいところを街で見せてもらって。全部教えてもらった気がします。

 

色んな方面から自分と向き合うことができました。

すっごい先の未来から自分を見た時、ちょっと先の未来から自分を見た時。今の時点から見てこういう風になりたいんだったら、こういう風にした方がいいかなとか。

 

何が幸せかを考えたら、一番大切なのは家族でありパートナーでもあるんだというのを田舎に行って感じました。「自分自分」ももちろん大切ですが、今はもっとそういう出会いを大切にしていきたいと感じました。

 

ドイツに来てから日々精一杯で自分のことしか考えてなかったけれど、これから大切な人とのつながりも作っていこうと。1年の最後にそんな風に思えてよかったと感じています。

 

この先自分ひとりではどうにもならないだろうし、これから5年、10年で必要になってくるであろうことを目で見て感じることができました。

最後に

一つ一つの出来事は辛いこともあったけど、今になってみるとそれらが全部線で繋がっているんだと思えるので、まとめると1年間楽しかったです!

 

今までで一番濃かった1年。

 

時期と場所とタイミングで全てが良い方へと進んでいったので、自分が決めた時期が結局は一番良い時期だったのだと思います。

1年前はまさか自分の人生がこうなるとは思っていなかったですけど、1年後も同じことを言っている気がします。

 

大切なのは行動すること。

それから、小さい頃から母が言ってくれていた「いつも笑って感謝していなさい。そうすればなんとかなるから。という意味がよく分かるようになりました。

 

こっちにいると辛くなって帰りたくなっちゃうこともあるけれど、私はそうなった時帰らなくてよかったと思います。学校に行かなくちゃいけなくても、休めるのならば休んで他の街に行って少しいつもと違う時間を持てば気持ちが楽になります。休むのも全然悪いことではないと思いますし。

 

第一に自分(自分の時間)を大切にして休みたいときには休めばいいっていうのを、ドイツに来て学びました。

 

ドイツに来てからの1年間、とてもたくさんの素敵な方たちと出会うことができ本当に感謝しています。渡独にあたりサポートしてくださった松本さん、そして家族、友人、すべての方々に感謝致します。ありがとうございました。

ホストファミリーとフラットメイト♥

松本 美香

ドイツ留学サポートセンターを運営しています。 11才の時に旅行で訪れたドイツの街並みに恋をして「いつかヨーロッパに住みたい!」夢を叶えるため20代後半でフラ...

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