【世界遺産】半日で堪能!ワインと豪華な宮殿の街ヴュルツブルク

青い空、オレンジの屋根、緑のワイン畑の街ヴュルツブルク
大聖堂の塔に教会のドーム、それを取り囲む家々のオレンジ色の屋根。
この街のシルエットは美しい。
以前、利用した長距離バスが途中で立ち寄った際に車窓から見えた景色が印象的で、ずっと来てみたい街のひとつだった。
ドイツのほぼど真ん中、少し南に位置するフランケン地方の中心都市。
州でいえばバイエルン州に含まれるものの、このあたりはフランケン地方と呼ばれ独自の歴史、文化を要する。
フランケンワインの名でワインの産地としても有名なこの街は中央駅を降り立つとその後ろに広がるワイン畑の丘が早速目に留まる。
目次
観光開始!市庁舎広場を目指す
この日はベルリンを朝出て移動してきたのでヴュルツブルクに到着したのは11:00過ぎ。
1泊で翌朝にはまた移動しなければならないので、半日で時間の許す限り見どころを見て回ります!
まずは旧市街の中心、市庁舎広場を目指します。中央駅から旧市街の中心までは歩いて15分ほど。
地図を見ると旧市街内は道が入り組んでいて、中心までまっすぐの一本道はないもよう。駅前からトラムに乗ることもできるけれど、15分くらいなら歩いてしまおう!
私は早速道を間違えて遠回りをしてしまったのですが、駅前からKaiserStraßeを進み、トラムの線路に沿って歩くと市庁舎広場までたどり着けます。
市庁舎広場の手前で大聖堂の前を通るので、まずはここを見学してもよい気もしますが
ガイドブック的にはまず川の対岸のマリエンベルク要塞を目指すのがおススメとなっていますね。
噴水のある市庁舎広場を通って、マイン川にかかるアルテマイン橋に到着です。
橋の入り口にはアイスクリーム屋さんやワインの立ち飲みなどが並んでいて賑やかです!
そして橋の上からのこの景色!!!
ふわぁ~~青い空と緑の丘とマイン川。開放的な気持ちになります。
初めてこの橋がかけられたのは1133年にまで遡るのだそう。
対岸の丘の上にそびえる要塞、マリエンベルクの眺めに目を惹かれます。
橋を見守るのは12人の聖人たち。
このBurkardという方はヴュルツブルクの最初の司教だった人だそうです。
マリエンベルク要塞を目指す!
橋を渡りきると、表示に従ってマリエンベルク要塞へと向かいます。要塞までは2通りの行き方があるようですが、私は早くたどり着きたかったので右を選択。
細い路地の奥に続く石造りの階段。高台の上にそびえる要塞を目指すのだから道のりが容易でないことは覚悟はしていたけれど、初っ端からここの階段。。
気温35度だったこの日、日差しのもとこの急こうばいを登っていくのは苦行そのもの。
それでも早くそこにたどり着きたいと逸る気持ちに従って早足で先を急ぐ。
坂を上ったところで立派な門をくぐり・・・さらにゆるやかな坂を上り続けます。
今度こそ、この門をくぐれば城壁の中へ!
と、ことでマラソン大会かなにかなのか、たくさんのランナーに出くわしました。
ここまで早足で登ってきただけだって汗だくで息があがっているというのに、こんな丘の上をこの炎天下の中走るだなんて正気の沙汰じゃない。。
マリエンベルク要塞
ここまでの道のりですでにだいぶ体力を消耗しているのですが、ここからが本番ですよ!
要塞の敷地内には、マインフランケン博物館と領主館博物館があるほか、ガイドツアーで見学ができます。
入り口左手にあるミュージアムショップでチケットが購入できるので、私はガイドツアーとそれまでの時間つぶしにマインフランケン博物館のセットチケットを購入しました。
この立派なマリエンベルク要塞
要塞の建つこの丘には、なんと紀元前1000年にはすでに最初の要塞があり、その後紀元前500年頃にはケルト人統治者の住まいがあったのだそう。
8世紀にマイン・フランケン候が城を構え、13世紀以降ヴュルツブルクの司教によって城塞の建設がはじめられその後マリエンベルクは司教の住まいとなっていきます。
ちなみに、ヴュルツブルクの司教はちょっと特別で、司教領主(Fürstbischöfe)と呼ばれます。この地区のキリスト教組織のトップであるだけでなく、フランケン公として世俗権力ももつ、キリスト教と世俗社会双方のトップとしてこの丘の上に君臨していたのです。
そんな司教領主の住まいとして19世紀まで要塞の役割を果たしてきました。19世紀以降はというと、現在は世界遺産にも登録されていてこの街のもう一つの見どころとなっているレジデンスに司教領主の住まいが移ります。
領主館博物館
さぁ、前置きが長くなりましたがまずはマインフランケン博物館の見学です。
司教領主さまのお住まいだったお部屋が公開されていたり、豪華な司教のお召し物が展示されています。
ヴュルツブルクの昔の街並み模型とともに街の歴史についても展示があります。
今更ながら、よく下調べもせずに、そしてよく分からぬまま領主博物館に入ったのですが、もう一つの博物館、マインフランケン博物館の方が見ごたえがあった模様。。
両方見る時間があればよかったのですが、どちらか一方しか見る時間がない方はマインフランケン博物館の方がおススメのようですよ!
ガイドツアー
ガイドツアーの開始時間に間に合うように、再び待ち合わせのミュージアムショップの前に戻ります。
所要時間は45分で、マリエンベルクの歴史について説明を聞きながら、ガイドツアーでしか入ることのできない建物内部を見学します。
写真左手の円柱の塔、中の見学はガイドツアーには含まれていませんが、見張り塔としての機能のほかに、1階は牢獄として使われていたそうです。
右手の丸いドームの屋根の建物、マリエン教会は工事中とのことで残念ながら今回は中に入ることはできませんでした。
記録によると、すでに8世紀にはここに教会があったとのこと。
教会の前に建つこの小さな建物。この中に井戸があるとのことで、中に入って井戸を見学することができました。
井戸の深さは100mにもなるそうです!鉄格子の上から井戸の奥を覗いてみる…
この他に、牢獄だったお部屋や武器庫を見学して最後は景色のよい裏庭にて解散です!
このお庭、横長の形と両脇のテラス状の階段がベネチアのゴンドラの形に似ていると言われています。
庭を彩る色とりどりの花々もさることながら、なんといってもこの丘の上から眺める対岸の街並みが美しいのです。
聖キリアン大聖堂
再びアルテマイン橋を渡って市庁舎広場へ。
真正面に見える2つの塔の建物がヴュルツブルクの大聖堂です。
ロマネスク様式の大聖堂としては、ドイツで4番目に大きいのだそうです。
この場所に最初の大聖堂が完成したのは1188年のことだそうですが、第二次世界大戦中、1945年3月16日に全焼してしまい、今あるものは戦後に再建されたものです。
内部は、身廊の囲む柱一本一本に歴代の司教の墓碑が飾られています。
なかでも、有名な彫刻家でありヴュルツブルクの市長を務めたこともあるリーメシュナイダー作のルドルフ・フォン・シェ―レンベルク司教の墓碑は有名なのだそうです。
んん、偏屈そうななかなかいい表情してますね笑
真っ白な壁に金の装飾が眩しい教会です。
戦後に再建されたものということもあり、内装自体はそんなに胸を打つような雰囲気はないかなぁと感じますが、壁に沿って飾られている調度品たちは見ごたえがあります。
世界遺産・豪華なバロック建築の宮殿「レジデンツ」
世界遺産にも登録されているレジデンツ。
ヴュルツブルク観光に外せない見どころです。
この宮殿は何かというと、マリエンベルクからお引越ししてきた司教領主さまのお住まいです。
王様のお住まいかと見紛うほどの豪華さですが、宗教と世俗両方の権力を手中に収めるとこういう所に住めるのですね。
南ドイツのバロック建築の代表作といわれるほど内装も豪華なのですが
なんとなんと残念なことに、内部は写真撮影NGでした。
ケチ。。。
ということで、ため息が出るほど豪華絢爛な内部のお写真がないのが非常に残念です。
ちょっとだけ、レジデンツの公式サイトより拝借してご紹介します。

出典:http://www.residenz-wuerzburg.de
橋の上で立ち飲みワイン
さて、一通り主な見どころは観光を終えたところで、最後はのんびりとアルテマイン橋でワインを楽しみましょう~
橋の手前でワインを売っているの、マリエンベルク要塞に向かうときから気になっていたのです。
ここヴュルツブルクはフランケンワインで有名ですからね。飲まずにはいられないでしょう!
白、赤、ロゼと数種類のワインが用意されています。
中はレストランになっているのですが、このカウンターで注文する場合は、お店の前や橋の上での立ち飲みとなります。
ワイン代にプラスしてグラスのデポジットとして5ユーロがチャージされます。
飲み終わってちゃんとグラスを返却すると5ユーロ戻ってきます。
並々と注がれた白ワイン。
橋の上での~んびりと美しい景色とともに楽しみます。
炎天下の下、限られた時間の中で観光しなくては!と歩き回ってきたのでクタクタです。
更に陽が落ちてくるとワインを楽しむ人たちで大賑わいです。
夏の午後は長い。
なかなか陽が落ちないのでいつまでも美しい風景を眺めていたいのですが、お疲れなので宿泊先のAirbnbへと引き上げます~。
ヴュルツブルク、半日でもなんとか見どころは一通り回ることができました!
常に歩き回ってました。。
一か所一か所ゆっくりと時間をかけて見学したり、間ゆっくりとお食事休憩をしたりとなるともう1日あったほうがいいですけどね。
あとは、冬だと日が落ちるのが早いので行動できる時間も短くなりますし2日あったほうがいいかもです。
以上、半日弾丸ヴュルツブルク観光でした~